成功を左右する減価償却の最大化という考え方

WELLSTAR AGENCY INVESTMENT COLUMN

不動産投資における「成功」の定義は多岐にわたりますが、最終的にどれだけの現金(キャッシュ)を手元に残せたかが最も重要な指標であることは間違いありません。その鍵を握るのが「減価償却」です。減価償却は、単なる会計上の処理ではなく、キャッシュフローを最大化するための強力なエンジンとなります。

1. 減価償却の基本:お金を払わずに経費を作る魔法

不動産投資における減価償却とは、建物の取得費用をその耐用年数に応じて分割し、毎年の経費として計上していく仕組みです。ここで重要なのは、「実際には現金の支出を伴わないのに、帳簿上の利益を減らせる」という点です。

不動産収入(家賃)
現金が入ってくる
経費計上(管理費・ローン金利など)
現金が出ていく
減価償却費の計上
現金は出ていかないが、利益から差し引ける
課税所得の減少
支払う税金が少なくなり、手元の現金が増える!

このように、減価償却を制する者は、税引き後のキャッシュフローを制すると言っても過言ではありません。

2. 構造別に見る耐用年数と戦略

日本の税法では、建物の構造ごとに「法定耐用年数」が定められています。この年数が短いほど、1年あたりの減価償却費を大きく計上でき、短期間での節税効果が高まります。

法定耐用年数の比較(新築時)

木造
22年
軽量鉄骨(3mm以下)
19年
重量鉄骨
34年
RC(鉄筋コンクリート)
47年

新築物件の場合、RC造は長期にわたって安定した償却が可能ですが、1年あたりの額は小さくなります。一方、木造は22年という比較的短い期間で償却するため、初期のキャッシュフロー改善には有利に働きます。

3. 減価償却を最大化する「中古物件」の活用

プロのエージェントが「減価償却の最大化」を狙う際、好んで提案するのが「中古木造物件」です。法定耐用年数を経過した物件を購入した場合、驚くほど短い期間で償却が可能です。

中古物件の耐用年数計算(簡便法)

耐用年数を超えた物件の場合、計算式は「法定耐用年数 × 20%」となります。木造であれば、22年 × 0.2 = 4.4年(端数切り捨てで4年)という短期間で建物代金を一気に経費化できるのです。

構造 築後経過年数 計算後の耐用年数(例)
木造 22年(超) 4年
重量鉄骨 34年(超) 6年
RC造 47年(超) 9年

例えば、建物価格が4,000万円の中古木造アパートを築22年超で購入した場合、年間1,000万円を4年間にわたって経費として計上できます。これにより、本業の所得と損益通算を行うことで、所得税・住民税の大幅な還付を受けることが可能になります。

4. 建物比率を高める「価格按分」の重要性

不動産購入価格は「土地」と「建物」に分かれます。ここで重要なのは、「土地は減価償却できない」という事実です。減価償却を最大化するためには、総額のうち「建物価格」がいかに高く設定されているかがポイントとなります。

エージェントのアドバイス:
売買契約書に土地・建物の内訳を明記する際、税務上合理的な範囲で建物価格を高めに設定することが、償却メリットを享受するための定石です。固定資産税評価額の比率を用いるのが一般的ですが、不動産鑑定士の評価を活用する場合もあります。

5. 建物附属設備と本体の切り分け

さらに高度なテクニックとして、建物を「建物本体」と「建物附属設備」に分けて計上する方法があります。建物本体(RCなら47年)に比べて、電気設備や給排水設備などの「附属設備」は耐用年数が15年と短く設定されています。

一括して建物本体として処理せず、内訳を分けることで、購入後15年間の減価償却費を上乗せすることができ、投資初期のキャッシュフローを劇的に改善できます。これは特に新築や築浅のRC物件で有効な手法です。

6. デメリットと出口戦略:税金の「繰り延べ」という視点

減価償却の最大化には注意点もあります。減価償却費として計上した分だけ、帳簿上の物件価格(簿価)は下がっていきます。つまり、売却した際に「売却益(譲渡所得)」が大きく出やすくなるのです。

時期 状態 税金の性質
運用期間中 減価償却により所得税を圧縮 節税(税の先送り)
売却時 簿価が下がっているため譲渡益が増大 譲渡所得税の支払い

しかし、これも戦略次第でメリットに変えられます。個人の場合、所有期間が5年を超えると「長期譲渡所得」となり、税率が約20%(所得税15%、住民税5% ※復興特別所得税別)に下がります。給与所得などの高い所得税率(最高55%)で控除を受け、売却時には20%の税率で精算するという「税率の差」を利用するのが、プロの投資手法です。

7. まとめ:長期的パートナーとしてのエージェント活用

減価償却の最大化は、単なる節税テクニックではなく、再投資のための原資を早期に回収する「資金効率化」の手段です。しかし、物件の構造、築年数、個人の所得状況によって最適な戦略は一人ひとり異なります。

私たち不動産エージェントは、物件の選定から、価格按分の最適化、さらには数年後の出口戦略を見据えたシミュレーションまで、お客様の資産形成をトータルでサポートいたします。目先の利回りだけでなく、税引き後の「純キャッシュフロー」を見据えた投資を、共に実現していきましょう。

不動産投資のご相談はウェルスターにお任せください。
投資家の方に寄り添った提案をしております。
購入時だけでなく、運用時、売却時に渡ってトータルにアドバイスいたします。
物件についても、市場に出ていない非公開物件の情報も多数取り揃えております。
まずはお気軽に、弊社エージェントまでご相談ください。

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